イソップ童話の「すっぱいブドウ」を読んだことってある?

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「すっぱいブドウ」のお話しとは (イソップ物語)

有名なイソップ物語の中のひとつ、
「酸っぱいぶどう」を知っていますか?
英語名では「The Fox and the Grapes」といいます。

大体の内容は
お腹を空かせたキツネは、山にたわわに実ったおいしそうなブドウを見つけました。
食べようとして懸命に跳び上がりますが、ブドウはどれも木の高い所にあって届きません。
キツネは何度もジャンプをしました。
でも届くことは無く、キツネは、怒りと悔しさから
「どうせこんなブドウは酸っぱいに決まっている。誰がマズそうな葡萄なんか食べてやるものか」
と負け惜しみの言葉を吐き捨てると、別の食べ物を探しに去っていきました。

と、こんな感じ。
今も「すっぱいブドウ」は、自己正当化した物語として、
自己能力の低さを正当化や擁護するために、
対象をおとしめたり、価値のないものだと主張する負け惜しみを意味する
用語として「sour grapes」という熟語があります。
「負け惜しみを言う」→ ”cry sour grapes”と、使います。

引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%99%E3%81%A3%E3%81%B1%E3%81%84%E8%91%A1%E8%90%84#

まずは、キツネの行動を分析すると

①事実はキツネのジャンプ力のなさ

事実はキツネの跳躍力が足りないことで、ブドウには届かなかった
ジャンプ力がないことが事実の中心です。
キツネは自分のジャンプ力のなさを認めるのがイヤなのです。
認めると傷ついてしまいます
そして、心も不安定になってしまいます。
そんなダメな自分を見たくないのです。
だからキツネは言い訳を考える
これは殆ど無意識レベルでのことです。
でも、理論はしっかりと作り上げます。
無意識ですが意図的につくります。
「すっぱいブドウかもしれないから、採っても仕方ないこと」
という理論を構築して自分に言い聞かせるのです。
そして”意味のないこと”という理屈をつくります。

②自分にウソをつくことで傷つくことから守る

次にキツネは、ジャンプ力の有無について考えても意味がないので、
「不問に付す」ことで、安心して思考を停止させました。
ジャンプ力があろうが、なかろうが、
この際どちらでもいいからそれ以上深く考えても仕方ないと、思うのです。
そうやって自分がキズつくことから守ったのですが、
これは自分にウソをついて守ったのです。

でもこのツケは、必ず回ってきます
その場しのぎには何とかなったとしても、
その後重大な問題が生じるのです。
自分の心の真実を直視できなかったこと(ブドウが食べられなくて惨めな気持ちなこと)
ジャンプ力がないという事実が認められなかったこと
2つの問題を生じてしまいます。

あるがままに認められなかったことで起こる2つの問題

①自分の本当の気持ちが分からなくなってしまうこと

みじめな気持ちになったのに、それをなかったことにしてしまったので、
次の時に自分の心に何か感情が起こったとしても
それをそのまま信じられずに疑ってしまうようになってしまいます。
心に起こった感情を加工してしまうクセがついていると
今、自分が感じている感情がホンモノなのか
改ざんした、加工したニセモノなのかが区別がつかなくなってしまうのです。
そのために、自分の感情を疑うクセがついてしまいます。
これが自己不信となっていき、
後々、人間不信を起こしてしまう原動力になってしまいます。

②自分の才能を伸ばせなくなってしまうこと

この事実を直視しなくなることで、自分の才能を伸ばせなくなってしまいます
そして、そのことでコンプレックスという不快感まで発症させてしまいます。
嫉妬深くにもなります。
だからもし、別のキツネがやって来てブドウを採れたとしたら、
激しく嫉妬することでしょうね。

ジャンプ力がないことを素直に認めれば、
トレーニングをしてジャンプ力を伸ばすことも可能なのです。

こういうことを繰り返していると

段々と自分の真実の気持ちが分からなくなってきます
心に沸き起こってくる感情や欲求がどれもニセモノに見えてしまいます
自分の気持ちが分からなくなると自分が何者であるかも分からなくなってきます
自分の存在すらもウソに見えてきます
自分にウソをつく者は、自分の感情を見失い、怒りをため込むので、
よりいっそう嫉妬深くなり、よりいっそう怒りやすくなります。
そしてよりいっそう、才能が伸びなくなるのです。

引用:娘の結婚運は父親で決まる 岩月 謙司 著

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